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陋習(ろうしゅう)

井上有一1  井上有一2
上田桑鳩に師事して11年間習ってきた井上有一が書道界と、決別して35歳の時に記したl記録に

『書道界の陋習(ろうしゅう)を知り絶縁を宣言する』 昭和26年(1951年) と表現している

この時期の前後のことを読み砕いても、毎日書道界退会の理由を詳細には記載されていない。
しかし、師匠に対するスタンスと毎日書道展などの入選と審査の進め方に対して心の底から・・・
書道界の人々に対して嫌悪感を抱いたのだろう。
それは自分自身この書道に賭けていたエネルギーが高かっただけに
それに比例して、受け取る反発感情も激しく 井上有一自身に決心させたから 陋習という吐き捨てるような言葉が出たのだろう

この流れを読みながら、生花界のことを想った。
池坊の家元まで丸亀から学びに行っていた、中川幸夫にとって、世襲制の家元に対する思いは井上有一と似通った陋習を見出したのかもしれない
書道展の作品には優劣を審査員が付ける、それまでの習い事にはお金が介在する
お手本を先生から購入すること、生花でいえば、昇段するのは、登録費用と称するお金が尋常でなく発生する

真剣に新しい書道や生花を進めようとすると、既成の団体は様々な面で大きな障害を抱えている
そのまま、業界の慣習に従えば、波風も立てずに過ごせたのだろうが、井上有一にとっては、陋習として許せなかったのだろう

それからの30年にわたる書道人生は大きく羽ばたく作品の列挙となった
にらみ返すような眼光鋭い目付き
全身で紙にぶつけるような、筆運び
こんなエネルギーを掛けるのだと・・・・・圧倒されながら写真を見る

仕事は、教職としての収入減に頼って・・・家族を養う
家庭での井上有一は子供たちを叱ったり、進路を命じたりすることはなくほとんど放任主義だったという
むしろ温厚で優しい父親だったと
そんな生き方を想像しながら、『日々の絶筆』 を読む

       井上有一3                 井上有一4

井上有一5  井上有一6



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