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ほんまもん001

ボスの声

その人の野太い声が響くと、私達のいる設計室のフロアーは、緊張が走った。
朝一番であろうと、もう仕事を仕舞おうと思っている夜であろうと同じであった。

35年以上前のその頃、大阪の日建設計にあっては
その人、薬袋公明という人は上背があり、見た目も実力も親分肌のボスだった。

マスコミでよく取り上げられる、安藤忠雄とはまた違う迫力があった。
設計主管が、どれほど考えていても、事前に話をしていても、期日が迫っていても
どんでん返しを言い放し、建物の形状が変わることはしょっちゅうだった。

その人のことを、番町にある、114銀行本店の建物を見上げるたびに思い出す。
その彼も、もうこの世にいないが
45年前に30代半ばで設計した彼の出世作は健在だ。

最近、補修のためにガラスのカーテンウオールでダブルスキンに囲われた建物を見上げながら・・

そして、いつもこの建物に励まされる。

『これ以上考えられないというほど、・・・・・・命を掛けて、やってるか!』


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