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思い出の印
- 2010/05/31(Mon) -
昨日夕、使い込んだ一台の鉋(かんな)が家へ届けてくれていた。
先月亡くなった、近所の大工 大山さんの思い出の品物だ。

三代目千代鶴 「三水」とある

形見分けのように、作業場ではきれいに並べた大工道具を故人に縁のあった人たちに分けていたらしい。
でもこの鉋だけは、生前故人が特別大切にしていたものらしく、家族の人が自宅に持ち帰っていた品物だという。

今朝、大工の泉さんがこられたので、この鉋の銘を見せると「へーーしっとるでー」という。
「削ろう会」の生島さんに聞いても、知っているという。

さらに、鶴羽東町の現場で働いてくれている、大工の雁木さんも同じ作者の鉋を持っているという。
早速、雁木さんのその鉋を見せて・・桐の箱入りで銘が「延国」

使い込まれたこの鉋には、その向こうに大工さんの 職人魂のようなものを感じてしまう。
赤カシの磨り減った台 短くなった鉋刃に

使い込まれた物には、その向こうに人の存在を連想する
古い家屋にも、家族の営みや歴史の重みを感じてしまう。

その大工さんは30年前に私が始めて木造の住宅を設計した時に施工してくれた大工さん。
それ以降、事あるごとに、近所での仕事は一緒にした。(設計者と大工として)

そのいろんな思い出がこの鉋を通して、私の思い出の一つになるだろう。
ご遺族の人たちがよくぞ私にくれた物だと本当にうれしく思う。

道具も住まいも人の命よりもずっと長生きする・・・・・ものだ。
大切に、残し使い込んで最後まで使い切るのがいいと思う。
人と道具も、家族と住まいも・・・・・ 


千代鶴4

千代鶴1    千代鶴2
千代鶴2-3    千代鶴2-4
千代鶴3    千代鶴5
千代鶴6    千代鶴7

小屋浦から1




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スタディー模型(脇町の家)1
- 2010/05/29(Sat) -
築後約100年の木造の住まいを解体して新しく小さな住まいを計画
計画から2ヶ月経過して
徳島県脇町の家の輪郭がおぼろげながら見えて来た。

奥行きの長い敷地のほぼ中心に切り妻の平屋を計画
平入りにするか?
思い切って、妻入りにするか?

隣地の建物を忠実に測り
敷地の高低差を実測して・・・・・・・
スタディー模型を作った。(syun君の力作だ)

施主ご夫婦の熱意と期待を感じながら、シンプルだけど力強い住まいを考えてきた。
ぶっきらぼうに見えるけど、繊細でいて奥行きの深い味わい深いものにしたいと考えながら。

                 脇町既設1
   平入り2                  平入り3
  妻入りb1 妻入りb2

模型平入り0001

昨日初めて、その絵を直接見せていただいた
門脇俊一の<おどり子>
素朴で存在感だけがアピールするような力強さに圧倒されながら・・・・励まされるようなその絵を見入っていた。

思い入れのある、この絵を説明される入れ込みようは・・・・・
施主ご夫婦のこの家に対する期待と同義語のように私の心に響いて・・・・聞こえてきた。
                      おどり子





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直感とひらめき
- 2010/05/27(Thu) -
フリージア1
ハーバード大学のマシュー・リーバーマンという脳科学者は
「直感」という大論文で「直感」は線条体から生まれると書かれている・・・・(脳科学者の)池谷裕二曰く

その<線条体>は自転車などの乗り方を覚えておく運動脳をつかさどる部分らしい。
滑らかな動きを受け持つ脳(線条体)は、直感とほぼ同じことを受け持つから不思議だ。

そして
エリザベス・ソーウェルという研究者によると
大人の脳で、成長し続けるところが二つあるという。
その一つが前頭葉、もう一つは線条体だという。
年齢に関係なく、成長し続けることがうれしい要素。

物作りの創造力=意欲(前頭葉)×経験(側頭葉)だという。
だから、年配の建築家のような常に創作活動をしている人に、若い者はかなわないという!

「直感」を鍛えるのは、若いときからの反復練習と「経験」の数量に関係するとのこと。


直感とよく似た働きで<ひらめき>というのがあるが、これは大きな違いがあるらしい。
後から因果関係の説明がつくのが「ひらめき」
知識や経験と電気的なシナプスが伸びて、イメージの一致する現象と私は理解している。

なぜそのようなことをイメージできるのか・・・・・
そういう理由がわからないのが、「直感」だという。

見えないものを見る目
まさに「観の目」を鍛えるのもこれだと思っている。

いづれにしても、創造的な仕事をする人にとって、鍛えるとこの一番は、身体能力と
線条体の「直感」だといつも思っている。

心身相即的関係だというから・・・・・
体が貧弱では、脳もひ弱になる。

今朝、畑でカラーの花を眺めながら・・・・・・線条体の<直感>のことに思いを馳せていた。

カラー1
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明珠在掌 (みょうじゅたなごころにあり)1
- 2010/05/26(Wed) -
ひとつの言葉が心の支えになり、いつまでも自分の道を進む中、励まし続けてくれることというのはある。

今日、ラジオで聞かせていただいた馴染みの言葉も、そうだった。

茶道をする女性リスナーからのメッセージだった。

<その道に入らんと思う心こそ わが身ながらの師匠なりけれ>利休

利休百首の一番に出てくる句だが、これを励みに長年茶道を続けているという、お話だった。

この句は私にとっても、茶道以外の仕事にも、また考え方にも大きく影響している。
もう十年以上も繰り返し反復学習していると、考えなくてもそのアンテナが張り巡らされているのだろうか

よく似た言葉に、すぐ聞き耳を立てるように、情報が入ってくる。
先日の、アレックス・カーの言葉から
『明珠在掌』(みょうじゅたなごころにあり)
ひとは計り知れない宝物が、自らの手の内にすでにあるという、禅語。

20代から、20年以上かかったが、経験を通して、確かに自分らしさの<明珠>を見出してから、人と言い争いをすることが極端に減った。
自分の<明珠>を磨くことのほうが、楽しいからだ。

実際に仕事を通して、自分らしさの才能を発揮し、役に立とうと無我夢中になっているときが、最高に楽しい。
必ずしも、うまくいく時ばかりでないが、挫折したり、悩んだりするから生きている実感が湧き、幸福なんだと思えるようになってきた。

今朝、玄関の見事な大輪のバラを見上げながら・・・・・・・・

バラ3




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解体と再生-1
- 2010/05/25(Tue) -
先月から、雨のよく降る日でも、ブルーシートの素屋根の下では
補修方法をを検討しながら、着々と進められてきた。

築後約60年の,「鶴羽東町の家」の家では、入母屋の破風板の取替えも完了
(垂木と破風板は、新しくヒノキ材にした)
やっと屋根の仕舞いにめどがついてきた。

瓦屋根から・・・・垂木まで撤去して、レベル墨だしと建物のゆがみを補正
出し桁部分のレベル調整など、後ろ向きの工事が延年と続いた。
化粧野地板を1階・2階とも張り終えたところ。
その頃、1階の床壁は解体の真っ最中。
朽ちている部分と、再利用可能部分を大工さんと相談しながら解体作業を進める。

床を撤去してみると、
数年前の床下浸水跡がよくわかる。

今回の工事で、全面土間コンクリートを打設するので、その関係もあわせて検討しているところ。

壊すのも、少しずつ、大工さんと相談しながら進めている。
1階の床2

1階の床1  1階解体1  1階解体2

屋根の下地1  屋根の下地2  屋根の下地4

屋根仕舞い1




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